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更新日:2020年2月25日

令和2年度施政方針

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令和2度施政方針と予算編成の概要

はじめに

令和2年第1回奄美市議会定例会が開会し、ここに一般会計及び各特別会計予算案、並びに関連議案のご審議をお願いするにあたり、市政運営に臨む所信の一端を申し述べ、市民と議員の皆様のご理解とご支援を賜りたいと存じます。

さて、昨年を振り返りますと、皇位継承とともに、「平成」から「令和」へと新たな時代が始まる歴史的な節目を迎えた一年でありました。

また、昨年3月には、関係する皆様のご理解とご協力のもと、奄美群島の振興を大きく後押しする奄振法が延長され、群島民自らが着実に課題を解決していく自立的発展に向けて、新たなスタートを切りました。

このような中、本市行政の拠点となる名瀬本庁舎が完成し、市民サービスの更なる向上と活力あるまちづくりに向けて取組んでおります。

これまで進めてきました大型プロジェクトの着実な実施と、産業の振興や子育て環境・教育環境の整備をはじめ、奄美群島の郡都として相応(ふさわ)しい街の形成に努めてきたところであります。

災害と向き合ってきた10年

昨年も全国において、台風をはじめとした自然災害が相次ぎ、各地に甚大な被害をもたらした一年でありました。

衷心より被災者の皆さまにお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興を心からお祈り申し上げます。

顧(かえり)みますと、今年は、平成22年10月の「奄美豪雨災害」から10年を迎える年となります。

私が市長職に就任して1年を経過しようとしていた当時、「100年に一度」と言われる降水量をはるかに超える豪雨によって、島内各地で河川の氾濫や土砂災害が発生し、道路交通網や情報通信網が同時多発的に途絶する事態となりました。

台風を多く経験する奄美にとっても、これまでに経験したことのない豪雨災害でありました。
本市では2名の尊い生命が犠牲となられたほか、約800棟に及ぶ住家に加え、ライフラインや公共施設への被害、さらには農林水産業や商工・観光業の影響など、未曾有の大災害となりました。

私にとりまして、奄美豪雨からのこれまでの期間は、常に災害と向き合ってきた10年でありました。

この間、市民の拠り所となる防災機能を備えた3地域の庁舎を整備するとともに、防災行政無線のデジタル化や衛星電話の整備、各避難所の計画的な施設改修を実施してまいりました。

さらには、定期的な地域防災計画の見直し、毎年度の防災訓練、災害に関連する各種協定の締結、ハザードマップの作成、地域における出前講座の実施など、関係機関と日頃から緊密な連携を図り、防災・減災対策を講じてきたところであります。

もはや「想定外」という言葉が通用しない中、過去の経験を踏まえた上で、近年頻発する全国各地での災害からの教訓にもしっかりと向き合うことで、引き続き、

“市民の生命と財産を守る”

このことを最優先とした安全・安心な地域づくりに努め、安定した市民生活を営むことのできる奄美市を構築してまいります。

契機/さらに躍動する奄美へ

さて、本年は48年ぶりに「国民体育大会」、そして「全国障害者スポーツ大会」が本県で開催されます。

特に、本市では奄美にとって大変馴染みの深い相撲競技が住用町において開催されることとなりました。

来島される選手や関係者、そして地元相撲ファンや子ども達の思い出に残り、感動を与えられる大会となるよう取組んでまいります。

また、我が国では56年ぶりの「東京オリンピック」、そして「パラリンピック」が開催される記念すべき年でもあります。

これに伴い、「東京2020オリンピック聖火リレー」が福島県からスタートし、121日間をかけて全国857の市区町村で実施される予定です。

本県においては4月28日から2日間実施となり、本市ではその一日目に聖火が市内を駆け抜けることとなっております。

組織委員会では、この聖火リレーを通じて、東日本大震災をはじめとした災害からの復興の歩みと日本各地の魅力の発信を計画しております。

全国そして世界から本市に託される「希望の灯」を市民と一つとなって繋ぎ、
東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けた機運の醸成に取組むとともに、国内外に広く奄美をアピールしてまいります。

そして、いよいよ今夏には、群島民念願の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の世界自然遺産登録が実現するものと大きな期待を寄せているところであります。

一昨年の記載延期の勧告以降、確実な登録に向けて国、鹿児島・沖縄両県、地元が一丸となって連携・協力し、示された課題の解決に向けて一つずつ丁寧に取組んでまいったことで、登録に向けた歩みは着実に前進しているものと存じます。

ここまでの取組を踏まえ、先人が連綿と守り継いできた貴重な自然と、その中で育まれた歴史や文化、これら奄美群島民共有の資産をしっかりと保全・活用していくことで、世界中の人々から、我々島に生きる者に与えられた負託に応え、そして次世代を担う子ども達に島の尊さを伝え繋いでまいる所存であります。

このように本年は、ここまで一つひとつ新たな時代に向けて種を蒔いてきた基礎づくりの段階から一歩前進し、さらに躍動する奄美へと繋がる“契機”となる一年と思うところであります。

力を合わせて島を創る

新年度は、来春3月20日に奄美市が誕生して15年目となります。

この間、我が国を取り巻く社会情勢は、複雑な国際情勢や情報化の進展、人口減少社会への突入、デフレ経済からの脱却など、当時、予想だにしなかったほど大きく様変わりしてきました。
変容する社会情勢の中にあっても、奄美群島の振興発展に向け、市民の皆様のご理解、議会の皆様のご協力、そして関係者の皆様のご尽力を十二分に得て柔軟に対応することで、多くの難局を乗り越え、皆の力で「奄美への追い風」という社会環境を作ってまいりました。

「令和」の新時代。この新たな時代に、今後も引き続き「市民と共に創り上げていく奄美市」を旨として市政運営にあたり、奄美市の振興、奄美群島の自立的発展に向けて私自身が率先して先頭に立ち、全力を賭してまいる所存でございます。

以上の基本姿勢をもとに、令和2年度における重点施策についてご説明を申し上げます。

第1点目は、「健康で長寿を謳歌するまちづくり」の実現についてであります。

本市におきましては、結婚、妊娠、出産、子育てに関して切れ目ない支援体制を構築し、包括的な少子化対策を推進するとともに、子どもからお年寄りまで、また、障がいのある方々など、すべての市民が健康で安心して暮らすことができる環境づくりに取組んでまいります。

また、高齢者・障がい者・児童などの各分野における施策を、横断的かつ総合的に展開するため、保健福祉施策の総合的な計画である「地域福祉計画」の策定に取組んでまいります。

(1)豊かな福祉社会の形成

児童福祉の向上につきましては、「第2期子ども・子育て支援事業計画」を踏まえ、“子は地域の宝”の考えのもと、仕事も子育ても両立できる、地域全体で子育てを支援する環境づくりに向け、子どもの幸せと安心して子育てできる社会の構築に取組んでまいります。

昨年10月から、3歳児以上の子どもの保育料が無償化されたことと併せて、新年度より、名瀬・住用・笠利の保育料を統一する中において、0歳児から2歳児の保育料を軽減し、子育て世帯の負担軽減を図ってまいります。

また、朝日幼稚園の認定こども園への移行など、きめ細やかな保育サービスの充実と、受入体制の強化を図ってまいります。

併せて、住用、笠利地区においては、各地区における施設を含めた保育サービスのあり方について検討を行ってまいります。

ひとり親家庭への支援につきましては、「高等職業訓練促進給付金制度」により、就職に有利な資格取得の支援に取組むとともに、医療費助成などの生活支援策を実施し、引き続き、きめ細やかな支援に取組んでまいります。

障がい者福祉につきましては、関係機関と連携し「奄美市第5期障害者計画・障害福祉計画 第1期障害児福祉計画」に基づく事業に取組むとともに、評価・検証を実施し、次期計画の策定に取組んでまいります。

また、多岐にわたる障がい者支援制度をより一層活用していただけるよう、各種支援策のわかりやすい情報発信に努めてまいります。

児童虐待・DV関係につきましては、地域や学校・関係機関と連携を図りながら、事案の早期発見と被害者への支援に努めてまいります。

家庭相談、児童相談の充実につきましては、関係機関との情報共有や連携を図り、養育に関する相談支援などを実施することで、悩みを持つ方々に寄り添った支援を行ってまいります。

複雑多岐にわたる青少年問題につきましては、青少年の自立・共生を目指した青少年支援事業に取組むとともに、国との協働による「再犯防止推進モデル事業」に継続して取組んでまいります。

高齢者福祉につきましては、「第7期 高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」に基づく施策を推進し、健全な介護保険制度の運営に努めるとともに、次期計画の策定に取組んでまいります。

また、介護予防の一層の推進に向け、日常生活における転倒事故などを防ぐための住宅改修に対する助成を行う「在宅高齢者転倒予防住宅改修事業」を新たに創設いたします。

併せて、地域包括支援センターにおいては、「介護予防・日常生活支援総合事業」などに継続して取組むとともに、地域共生社会に向けた地域づくりに取組んでまいります。

加えて、「お達者ご長寿応援事業」や、100歳到達者などへ敬老祝い金を支給する「長寿者褒賞(ほうしょう)事業」を引き続き実施いたします。

生活保護行政につきましては、関係機関と連携した生活保護受給者の自立支援と永住帰国の中国残留邦人の支援のほか、引き続き「健康管理支援事業」を実施し、生活保護受給者の生活習慣病及び重症化予防に取組んでまいります。

また、生活困窮者に対しては、各種事業を活用した生活再建や、子どもの学習支援、日常的な生活習慣の習得など、引き続き個々の状況に応じた必要な支援を推進してまいります。

(2)保健・医療の充実

市民の健康づくりにつきましては、「第2次健康あまみ21」に基づき、誰もが健康で住みやすい地域づくりを推進いたします。

また、特定健診やがん検診など各種健診のさらなる受診率向上に取組むとともに、各種予防接種事業に加え、「風しん」の公的な予防接種を受ける機会のなかった世代を対象に抗体検査を実施するなど、市民の健康増進に取組んでまいります。

併せて、地域や民間企業・関係機関などと連携を図りながら、「健康いきいきプロジェクト事業」を実施し、早世(そうせい)予防に向けた健康づくりへの機運を醸成してまいります。

妊娠から育児期までの切れ目のない支援につきましては、「不妊・不育治療費助成事業」を拡充し、特定不妊治療の年間助成上限額を引き上げて、経済的負担の軽減を図ってまいります。

また、妊娠・出産の包括的な支援として、新たに産婦健診の助成を行い、産後うつ病を未然に防ぐとともに、子育て世代包括支援センターによる相談支援を行うなど、安心して子育てができる環境づくりに取組んでまいります。

併せて、乳幼児健診などをとおして健やかな発育発達を支援するとともに、母子歯科保健につきましても、母親とその子どもの口腔環境の向上を推進してまいります。

自殺対策につきましては、「奄美市自殺対策計画」のもと、関係機関と連携を図りながら、人材育成や周知啓発などに取組んでまいります。

国民健康保険事業につきましては、収納率の向上による国保税収入の確保と、特定健診などの保健事業の推進による医療費の適正化に努め、引き続き安定した運営に取組んでまいります。

後期高齢者医療制度につきましては、県や広域連合など関係機関と連携して、医療費の適正化や保健事業の充実に努めてまいります。

第2点目は、「観光立島を目指した多様な産業連携のまちづくり」の実現についてであります。

今夏の世界自然遺産登録実現に大きな期待が寄せられる中、観光立島の実現及び各産業への波及効果の創出に向けた追い風をしっかりと捉えなければなりません。

そのため、「農業・観光/交流・情報」の奄振重点3分野を基軸とした産業の振興及び雇用の創出に力強く取組み、相互連携による新たな価値の創出、産業経済の全体的な底上げ及び各産業の自立的成長を促してまいります。

(1)農林水産業の振興

農業基盤の整備につきましては、住用地区における「中山間地域総合整備事業」をはじめ、「県営畑地帯総合整備事業」や「農業基盤整備促進事業」などを推進してまいります。

農地の有効活用につきましては、「人・農地プラン」のさらなる充実に取組むほか、「農地中間管理事業」を活用した農地の流動化や、「多面的機能支払交付金」などを活用した農村集落の環境保全などの取組を促進してまいります。

担い手の確保・育成につきましては、農業研修事業の実施とともに、新規就農者に対する「農業次世代人材投資事業資金」を活用した支援を引き続き行うことで、就農後の定着を図り、担い手農家や認定農業者の確保に努めてまいります。

さとうきびの振興につきましては、「さとうきび増産計画」に基づく支援を行い、単収アップと生産量の拡大を促進してまいります。

園芸作物の振興につきましては、タンカンやスモモ、津之(つの)輝(かがやき)において、引き続き、苗木の助成による樹木の更新を促進するほか、カボチャ、実(み)エンドウへの資材購入の助成を行い、生産拡大を支援してまいります。

農作物生産向上に向けた取組につきましては、たい肥生産供給による土づくりを促進してまいります。

また、耕作放棄地の解消、鳥獣被害防止対策、特殊病害虫対策及び防風対策に、関係機関と連携して取組むとともに、各種研修会をとおして生産性の向上と組織の育成・強化を促進してまいります。

畜産の振興につきましては、巡回指導や研修会をとおして、飼養管理技術や受胎率の向上、自給粗飼料確保の促進、併せて防疫体制の徹底を図るなど子牛の品質や生産性の向上に取組んでまいります。

また、引き続き「肉用牛生産基盤維持支援対策事業」や「豚増頭支援対策事業」を実施し、畜産経営の安定化に向けて、規模拡大などを支援してまいります。

林業の振興につきましては、引き続き森林環境譲与税を活用し、森林環境の保全に努めてまいります。

水産業の振興につきましては、種苗放流、藻場造成などの漁場の生産力向上や、加工品製造、魚食普及をはじめとする実践的な取組を行う漁業集落などを支援してまいります。

また、漁業後継者の育成に取組むとともに、漁港施設の維持・更新を図るため、「和瀬漁港機能保全計画」を策定いたします。

農林水産業全体の振興のため、流通条件の不利性を軽減し、本土との競争力アップと販路拡大に向け、輸送コスト支援に引き続き取組んでまいります。

(2)商工業の振興

商工業の振興につきましては、「奄美市中小企業・小規模企業振興条例」の理念に基づき、奄美大島商工会議所及びあまみ商工会など関係機関と連携し、各施策を推進してまいります。

中心市街地の活性化につきましては、出店支援やリフォーム補助など各種施策に継続して取組み、賑わいのある中心市街地の形成を推進してまいります。

創業・起業支援につきましては、関係機関と連携した「あまみ創業塾」による支援と連動し、新たに「創業助成金」の創設により、事業立ち上げの支援を強化いたします。

(3)地場産業の振興

地場産業の振興につきましては、奄美ふるさと100人応援団の皆様などとの連携や、ふるさと納税制度の活用による特産品の販路拡大を支援してまいります。

本場奄美大島紬につきましては、“紬の薫るまちづくり”に向けて「紬購入費等助成事業」などに引き続き取組むとともに、「本場奄美大島紬産地再生計画」に基づく「奄美大島伝統工芸産業支援事業」を実施し、技術者の減少と高齢化が進んでいる工程での後継者育成に取組んでまいります。

奄美黒糖焼酎につきましては、海外を含む販路開拓への取組を促進するとともに、輸送コスト支援に引き続き取組んでまいります。

(4)観光の振興

観光の振興につきましては、世界自然遺産登録を見据え、魅力的な観光地づくりに向けた施設整備をはじめ、航路・航空路運賃低減や旅行支援事業の充実、島づたい観光の促進のほか、官民一体となったクルーズ船の受入強化に、引き続き取組んでまいります。

施設整備につきましては、奄美海洋展示館の展示内容の大幅なリニューアルとともに、引き続き、あやまる岬観光公園の充実に取組んでまいります。

また、世界自然遺産登録により、観光活性化が期待される住用地区においては、重点「道の駅」黒潮の森マングローブパークの受入機能の強化を図るとともに、内海公園エリアを含め、一体的な観光活用を促進してまいります。

加えて、奄美らしい観光地づくりを推進するため、自然や文化などの奄美のウェルネス素材を生かした着地型観光メニューの造成や、エコツアーガイドとの連携による質の高い体験プログラムの提供を図ってまいります。

受入体制につきましては、滞在日数及び観光消費額の増加に向けて、奄美大島5市町村及びあまみ大島観光物産連盟が一体となり、観光満足度の向上に努めてまいります。

また、大型クルーズ船の寄港をはじめ、さらなる増加が想定される外国人観光客に対応するため、キャッシュレス対応や多言語表記を促進するとともに、引き続き、地域通訳案内士との連携や国際交流員の活動による受入体制の強化を図ってまいります。

(5)情報産業の振興

情報通信産業の振興につきましては、市内全域に整備された光ブロードバンド環境を生かし、フリーランスなどの育成支援をはじめ、地元企業と連携した人材育成や起業者育成などに、引き続き、取組んでまいります。
また、奄美市産業支援センターにおいて「あまみ働き方ラボ」を整備することと併せて、ICT人材育成センターの移転による機能集約を図り、産業活性化拠点としての強化を推進してまいります。

(6)雇用機会の拡大

雇用施策につきましては、本市独自の雇用対策事業を「中小企業等雇用者確保総合支援事業」として引き続き実施するとともに、国の「地域雇用活性化推進事業」の活用を図り、さらなる雇用機会の拡大に取組んでまいります。

また、中小企業者の事業継続に必要な人材確保・育成を図るため、島外での資格取得を支援する「キャリアアップ助成制度」を引き続き実施してまいります。

併せて、市内中小企業の福利厚生向上を目的として、退職金共済への加入促進、ゆいセンターの取組を引き続き支援してまいります。

さらに、情報通信関連産業を中心に、企業誘致・仕事誘致に取組むとともに、市内への企業進出や企業の高度化を促進し、雇用機会のさらなる創出に努めてまいります。

(7)産業連携の推進

産業連携につきましては、産学官連携やICT活用による連携のほか、地域資源を活用した新たな産業の創出に向け、地域の総合的な取組をより一層促進してまいります。

第3点目は、「自然に囲まれた快適なくらしのまちづくり」の実現についてであります。

世界の宝として認められようとしている、この自然環境の中で暮らす私たち市民一人ひとりは、関係する全ての人々と協力して、この素晴らしい自然環境を後世に引き継ぐことができるよう、努めなければなりません。

その中で、人と自然が共生し、市民が安心して快適な暮らしができる生活空間を創出するため、生活基盤・交通体系を整備するとともに、防災・防犯体制の強化に取組んでまいります。

(1)生活基盤・環境の整備

水道事業につきましては、簡易水道事業を統合するとともに、引き続き「笠利東部地区再編推進事業」や「重要配水管更新事業」を推進し、安全な生活用水の安定供給に努めてまいります。

また、新年度より公共下水道事業及び農業集落排水事業を統合し、下水道事業として公営企業会計へ移行いたします。

下水道事業につきましては、経営基盤の確立・強化に向けた経営戦略の策定などにより、中長期的な視点をもった運営の安定化に努めるとともに、名瀬浄化センターの改築更新や、大笠利処理区と用処理区の統合などに取組んでまいります。

公共下水道などの処理区域外における生活排水対策につきましては、合併処理浄化槽の設置に対する補助を継続して実施し、設置を促進してまいります。

「末広・港土地区画整理事業」につきましては、引き続き事業の早期完了に向けて確実に取組を推進してまいります。

また、第3期の「都市再生整備計画」に基づく事業を推進し、賑わいのある中心市街地の整備に努めてまいります。

市が管理する都市公園につきましては、「公園施設長寿命化計画」に基づき順次改修を進め、快適に利用いただけるよう努めてまいります。

「小宿土地区画整理事業」の導入につきましては、地域での合意形成に向けた支援を行ってまいります。
「名瀬港本港地区マリンタウン整備事業」につきましては、新しいまちの形成に向けて基盤整備を促進してまいります。

住宅政策につきましては、将来にわたる方向性を提示する「奄美市住生活基本計画」の策定に着手してまいります。

また、市営住宅においては、「公営住宅等長寿命化計画」に基づき、外壁改修や水洗化などの改善を進めるとともに、大笠利地区において1棟4戸の住宅建設に着手してまいります。

併せて、民間住宅においては、「住宅リフォーム等助成事業」を引き続き実施するとともに、耐震診断や改修への助成制度を継続し、安全で快適な居住環境の整備を促進してまいります。

適切な土地利用の推進につきましては、経済的社会的諸条件を考慮し、総合的に農業の振興を図ることを目的に、「農業振興地域整備計画」の見直しを、引き続き、進めてまいります。

地籍調査事業につきましては、境界紛争の未然防止や土地取引の円滑化、さらには災害復旧への迅速な対応や公共事業の円滑な実施のため、継続して事業を推進してまいります。

墓地管理につきましては、引き続き墓地台帳の整備や無縁化対策に取組むとともに、「永田墓地利用計画審議委員会」を設置し、今後の永田墓地の適正な利用計画について検討を進めてまいります。

(2)交通体系の整備

道路整備につきましては、災害に強い道路網を形成するため、県と協力し、国道58号おがみ山バイパスの円滑な事業促進に努めてまいります。

また、市道につきましては、伊津部勝・名瀬勝・小湊線や手花部・節田線などに加えて、新たに三儀山線の改良事業に取組むとともに、橋梁(きょうりょう)の安全点検及び補修に取組んでまいります。

港湾整備につきましては、引き続き国・県と連携しながら名瀬港整備を促進してまいります。

離島航路や航空路につきましては、住民の利便性向上、物流の効率化、運航経営への支援制度の充実とともに、交流人口の拡大に向けて、国・県・関係町村と連携し取組んでまいります。

地域公共交通につきましては、「廃止路線代替バス運行事業」を引き続き実施するとともに、コミュニティバスの運行やバス待ち環境の改善など、持続可能な交通体系の構築に取組んでまいります。

(3)自然環境の保全と活用

奄美大島独自の生態系の保全につきましては、希少種保護パトロールなどによる盗掘・盗採防止や、外来種対策などに取組んでまいります。

また、ノネコの発生源対策として「飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例」の普及啓発を図るとともに、引き続き、飼い猫の避妊去勢手術、マイクロチップ装着の助成事業や、ノラネコのTNR事業などの施策を展開してまいります。

併せて、「奄美・沖縄こども環境調査隊交流事業」や「子ども世界自然遺産講座」などを引き続き実施し、奄美の将来を担う人材の育成に努めてまいります。

自然環境の活用につきましては、自然環境に過度な負担を与えない適切な利用促進に努めるとともに、そのあり方について検討・研究を重ねてまいります。

また、「奄美大島生物多様性地域戦略」に基づく取組を着実に推進し、生物多様性の保全と持続的な活用を図ってまいります。

生活環境につきましては、「一般廃棄物処理基本計画」の見直しを行い、ごみの減量・分別の徹底に向けた取組を推進してまいります。

また、大規模災害によって生じる廃棄物を適切かつ迅速に処理できるよう、「災害廃棄物処理基本計画」に基づき処理体制の確立に努めるとともに、年間を通じた海岸漂着物の回収体制の強化を図ってまいります。

併せて、これまで名瀬地区で実施していた「環境美化推進団体助成事業」を、市内全域に拡充し、地域住民主体の美化活動を促進してまいります。

(4)安全な地域づくりの推進

安全な地域づくりにつきましては、近年、多発する大規模自然災害に鑑(かんが)み、「奄美市地域防災計画」に基づいて、“災害に強いまちづくり”に継続して取組むとともに、自主防災組織を中心とした地域の防災・減災力向上を促進してまいります。

防災対策事業につきましては、急傾斜・砂防事業などの土砂災害対策を推進するとともに、新たに創設された「緊急浚渫(しゅんせつ)推進事業債」を活用し、河川の寄(より)洲(す)除去などを実施いたします。

また、台風時などの河川はん濫の防止に向けて、節田川の改修事業を新たに実施いたします。

今年は、平成22年の「奄美豪雨災害」発生から10年という節目を迎えることから、豪雨災害の教訓を市民の皆様と共有し、災害に対する知識の向上を図るシンポジウムを開催いたします。

また、奄美市防災訓練や、平成25年度以来7年ぶりに本市で開催される鹿児島県総合防災訓練などをとおして、各関係機関との連携による対応力向上に努めるとともに、災害に関する各種基準や災害時警戒区域などの更新へ対応するため新たなハザードマップの作成に取組んでまいります。

併せて、避難所に指定されている、各地域の集会施設の改修を計画的に実施し、引き続き避難所としての機能強化を図ってまいります。

加えて、住用国保診療所の近隣に、新たに医師住宅を整備することにより、災害時においても迅速かつ安定的な医療サービスの提供ができるよう取組んでまいります。

消防・救急体制の強化につきましては、水難救助への対応力強化に向けて名瀬消防署に水上オートバイを新たに配備するほか、笠利消防分署の高規格救急自動車の更新を行うなど、機材の計画的な配備・更新を行うとともに、職員・団員の研修充実を図ってまいります。

防犯対策につきましては、警察などの関係機関と地域防犯体制の強化に努めてまいります。

交通安全対策につきましては、各学校・地域において交通安全教室を実施するとともに、「交通災害共済制度」への加入促進を図ってまいります。

消費生活対策につきましては、多様化する消費者問題から市民を守るため、消費生活センターを中心に、弁護士会との連携や地域コミュニティFMなどを活用した啓発活動に取組んでまいります。

第4点目は、「地域の中で教え、学ぶ教育・文化のまちづくり」の実現についてであります。

様々な課題に直面している教育環境の中、本市の教育理念である「地域に根ざしたふるさと教育~奄美の子どもたちを光に~」のもと、「子どもたちの情操育成事業」などをとおして、「豊かな心」、「郷土を愛する心」、「健やかな体」を育むとともに、学校・家庭・地域・世代間が交流・連携した教育行政を推進してまいります。

また、生徒指導・生徒支援については、再発防止対策検討委員会において、各学校における生徒支援や教育相談態勢の在り方を調査・研究し、望ましい生徒指導・生徒支援態勢などの構築を図ってまいります。

(1)学校教育の充実

「確かな学力」の定着・向上のために、奄美市が取組んでいる「学力向上対策授業改善5つの方策」の徹底に努めるとともに、確かな学力を培う家庭学習の習慣化と充実を図り、学力向上に取組んでまいります。

また、きめ細やかな指導を徹底するため、特別支援教育支援員・理科支援員の配置や、市独自の小学校5・6年生での35人以下学級の推進に引き続き取組んでまいります。

併せて、小学校5・6年生においてALTの積極的な活動を含めた外国語学習に取組むほか、小学校におけるプログラミング教育についても充実を図ってまいります。

加えて、「特認校制度」や「奄美くろうさぎ留学事業」の継続、小規模・複式校の教育の充実、幼・小・中の連携や小中一貫教育を推進してまいります。

学校教育におけるICTの利活用につきましては、小・中学校全ての普通教室に整備した電子黒板の活用などに加え、創造性を育む教育ICT環境を子どもたちに提供するため、校内ネットワークの構築と児童生徒一人1台を目指した情報通信端末の計画的な導入を進めてまいります。

また、教職員の働き方改革の一環として、校務支援システムの導入などによる学校における業務改善を推進し、教職員が子どもと向き合う時間を確保するなど、学校教育の充実を図ります。

「豊かな心」の育成につきましては、児童生徒と教師が一体となった花づくり・花いっぱい運動や、市少年少女合唱団による歌声の響く学校づくり、地域に根ざす活動などをとおして、情操教育及び心に届く生徒支援を推進するとともに、健全な自尊感情、自己肯定感の育成や共感的な人間関係の構築を図ってまいります。

また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置、ふれあい教室の活用などにより、一人ひとりの個に応じた社会的自立の支援に努めてまいります。

併せて、学校司書・巡回学校司書の配置により、児童生徒の読書習慣の確立や多様な読書活動の促進に努めてまいります。

「郷土を愛する心」の育成につきましては、ふるさと学習をとおして、シマグチや島唄、新民謡、八月踊りや六調踊りなどを伝承し、伝統文化を保存継承する世代づくりに取組み、生まれ育った奄美に誇りをもつ児童生徒の育成に努めてまいります。

「健やかな体」の育成につきましては、「一校一運動」や「あまみっ子運動遊び・体育教室」を推進し、園児や児童生徒の体力向上を図ってまいります。

学校給食につきましては、奄美の食材を生かした食育に取組むとともに、衛生管理基準に基づき安全管理を徹底した運営体制づくりに努めてまいります。

安全・安心な学校づくりにつきましては、各学校での防災訓練などの防災教育をとおして、児童生徒が主体的に行動する態度を育むとともに、通学路安全推進会議など、学校・地域が一体となった取組に努めてまいります。

教育環境の整備につきましては、老朽化した笠利中学校の校舎改築事業をはじめ、学校施設の改修を計画的に進めてまいります。

高等学校への取組につきましては、「地元高校魅力アピール支援事業」を実施し、学校の活性化に向けた支援を行ってまいります。

また、奄美看護福祉専門学校への支援を引き続き実施し、不足する医療・福祉分野の人材育成や定住促進を図ってまいります。

さらに、奄美大島5市町村が連携した「共同キャンパス」の実現に向けた事業の具体化を進めるとともに、鹿児島大学国際島嶼(とうしょ)教育研究センター奄美分室との連携など、大学などと連携した取組を推進してまいります。

(2)生涯学習の推進

生涯学習の推進につきましては、講座の充実や自主事業の展開、県立奄美図書館との連携、移動図書館車の市内巡回をとおして、多様化する生涯学習の推進に努めてまいります。

また、生涯学習の拠点となる市民交流センター(仮称)につきましては、早期完成に向けて、引き続き整備推進に努めてまいります。

社会教育の推進につきましては、「家庭・地域の教育力向上」の取組に加え、青少年教育やPTA活動の充実を図り、学校・家庭・地域の連携に努めてまいります。

(3)文化の振興

開館30年の節目に、大幅なリニューアルを行った奄美博物館は、多くの皆様から好評を博し、環境文化の学びの拠点としての役割を、改めて強く求められているところです。

郷土(シマ)学の振興につきましては、先人の教えである島唄半学の精神に倣(なら)い、シマグチ・シマユムタや地域の伝統文化の保存・継承活動を促進するとともに、奄美博物館において環境文化に根差した企画展などを開催し、情報発信機能の強化にも努めてまいります。

また、国指定史跡「小湊フワガネク遺跡」などの文化財の保存活用に取組み、市民の文化財愛護思想の普及啓発とあわせて、観光振興・地域の活性化につなげてまいります。

文化活動の振興につきましては、市民文化祭や市美術展覧会を開催するとともに、市民が芸術に触れる機会を創出するため、自主文化事業に取組んでまいります。

また、地域に残る集落行事や伝統文化を映像に記録することで、地域文化の保存・継承を図ってまいります。

令和元年度から取組を進める「奄美市民歌」につきましては、奄美市の更なる一体感の醸成と、市民のふるさと意識の高揚を図り、市民が心を一つに歌い上げることが出来るよう取組んでまいります。
奄美群島の復帰運動の伝承につきましては、引き続き「日本復帰記念の日のつどい」を開催するとともに、奄美博物館に所蔵する貴重な資料の修復など保存に向けた取組を推進いたします。

(4)スポーツ・レクリエーション活動の振興

社会体育の振興につきましては、総合運動公園などの老朽箇所の修繕を行い、施設の安全性の確保と利用促進に努めてまいります。

また、市民体育祭やチャレンジデーなど、市民が広くスポーツに親しむ機会づくりに取組むとともに、第61回大島地区大会などの開催にあたっては、円滑な運営に向けて各種団体と協力・連携してまいります。

併せて、小・中学生のスポーツ・文化活動の支援のため、全国大会などへの大会出場助成を実施してまいります。

スポーツ合宿につきましては、関係機関と連携して、引き続き誘致活動と受入体制の充実を図り、合宿チームの満足度向上に努めてまいります。

いよいよ本年10月に、第75回国民体育大会相撲競技が住用町にて開催されます。

開催にあたっては、大会の円滑な運営に向けて、引き続き関係する皆様との連携のもと、万全の準備を整えてまいりますとともに、相撲どころ奄美の熱気を、来島いただく全ての皆様にお伝え出来るよう努めてまいります。

第5点目は「魅力ある地域づくりに向けて」についてであります。

本市には、世界に誇れる豊かな自然や多様な文化、お互いを支え合う「結の精神」が存在しております。

これらを生かした魅力ある地域づくりを行うため、市民や企業、他自治体との連携をはじめ、国際交流など内外にわたる協働により、多様な知恵とノウハウを結集し、島嶼地域のモデルとなる地域づくりを推進してまいります。

(1)市民協働の推進

市民と行政の協働につきましては、「市長とむんばなし」などをとおして、市民と直に語り合うとともに、地域の行政協力員などと連携を深め、共に協力し合う協働のまちづくりを推進してまいります。

また、地域コミュニティの強化を図るため、自治会・集落会などへの支援を行い、活力ある地域づくりの推進に努めてまいります。

併せて、郷土に対する誇りと自信を深め、地域の活性化を図るため、「一集落1ブランド事業」に引き続き取組んでまいります。

加えて、地域課題の解決に向け、市民提案型による「紡ぐきょらの郷(しま)づくり事業」を引き続き実施し、地域や各種団体の知恵と工夫を生かした取組を支援してまいります。

市政施行15周年の記念イベントとして、「NHKのど自慢」を開催し、改めて奄美市誕生を振り返る機会となるよう取組むとともに、全国に魅力を発信してまいります。

男女共同参画の推進につきましては、「男女共同参画基本計画 後期計画」に基づき、性別に関わらず一人ひとりの人権が尊重され、個性と能力を発揮することができる豊かな社会づくりに向けて取組んでまいります。

(2)定住の促進

定住促進施策につきましては、定住促進住宅の整備に取組むほか、U・Iターン者への住宅購入費・リフォーム助成制度の活用を促進するとともに、空き家バンク制度や移住支援情報の充実を図り、積極的な移住・定住施策を展開してまいります。

また、「奄美市空き家等対策の推進に関する条例」に基づき、実態調査をもとに総合的かつ計画的に空き家・廃屋などの適切な管理及び利用促進を図ってまいります。

(3)国際交流・地域間交流の推進

国際交流につきましては、将来の奄美を担うグローカル人材の育成を図るため、「ナカドウチェス市」との中学生交換留学を引き続き実施するとともに南カリフォルニア奄美会との交流事業を実施いたします。

地域間交流につきましては、友好都市である「兵庫県西宮市」、「大阪府豊中市」との地域間交流を推進するほか、「長野県小川村」、「群馬県みなかみ町」との交流事業に、引き続き取組んでまいります。

また、香川県小豆島で開催される予定の「全国離島交流中学生野球大会」にも引き続き参加し、全国離島地域との交流機会の創出にも取組んでまいります。

昨年、地理的・歴史的にも繋がりの深い沖縄の皆様の心の支えである首里城が焼失したことは、大変心の痛む出来事でありました。

全国的にも支援の輪が広がる中、兄弟島・奄美として本市においても、首里城再建に向けて市民の善意による義援金と、奄美群島12市町村一体となった支援に取組んでまいります。

(4)計画的・効率的な行財政運営

市民サービスの向上につきましては、各種研修をとおして職員のスキルアップを図るとともに、事務作業の効率化と超過勤務の縮減を進め、職員の働き方改革と公務能率の向上に取組んでまいります。

庁舎整備につきましては、市民広場や駐車場の早期完成に向けて、引き続き整備推進に努めてまいります。

新たな財源として、多くの方々から頂いているふるさと納税につきましては、市内産業の活性化を目的とした返礼品のさらなる充実や、寄附金を活用した事業の実施・PRなど、積極的な取組を推進してまいります。

公共施設の適切な管理につきましては、指定管理者制度などを活用し、民間事業者との連携による市民サービスの向上に努めてまいります。

統計調査につきましては、各種施策の基礎となる最も重要な「国勢調査」が実施されますことから、実施本部を設置し、円滑な調査へ向けて万全な態勢を整えてまいります。

行政情報力の向上につきましては、広報紙やインターネットなどを活用し、住民へ向けた多角的・効率的な市政情報の提供を行うとともに、各報道機関や地域コミュニティFMとも連携し、奄美ならではの魅力発信や、移住などに関する情報発信のさらなる充実を図ってまいります。

(5)広域行政の推進

広域行政の推進につきましては、「奄美群島成長戦略ビジョン」や「奄美大島総合戦略」に基づく事業を着実に実施するとともに、世界自然遺産登録に向けた取組を沖縄と共に推進してまいります。

ここまで、本市の主要施策を申し述べさせていただきました。
続いて、これらの主要施策の推進にあたり編成いたしました、令和2年度予算案の概要について申し上げます。

令和2年度予算の基本的考え方

国は令和2年度予算編成の基本方針において、「経済再生なくして財政健全化なし」の基本方針の下、地球環境と両立した持続的かつ包摂(ほうせつ)的な経済成長の実現と財政健全化の達成に向け、地方創生などの重要課題に取組むとしております。

こうした国の動向を踏まえ、本市の令和2年度当初予算は、一般会計において会計年度任用職員制度の導入による人件費の増額などにより、前年度当初と比較して487万5千円の増額となったほか、「地方創生関連予算」として、一般財源ベースで4億6,100万円余りを確保し、「雇用」、「人の流れ」、「出産・子育て」、「地域づくり」などに重点を置いた予算としております。

また、世界自然遺産登録を見据え、引き続き、自然保護関連予算を確保したほか、ふるさと納税寄付金を活用した「子育て環境の整備」や「人材育成」などに取組むための予算を計上しております。

加えて、本市の令和元年度3月補正予算において、国の補正予算の関連事業として、公立学校ICT環境整備事業など、5億4,049万4千円を計上し、本市一般会計予算を「15ヶ月予算」とした切れ目のない予算として実行することとしております。

一方、歳入においては、自主財源である市税の増額が見込まれるものの、依然として歳入総額に対する依存財源の占める割合が高いことから、今後とも引き続き、地域経済の活性化と財政の健全化の両課題に取組み、中長期的に持続可能な財政構造を確立することが重要と考えております。

続きまして、令和2年度の各会計の当初予算案について、概略を申し上げます。

議案第11号 一般会計予算は、会計年度任用職員制度の導入による人件費の増額などにより、対前年度0.01%増の336億2,798万7千円であります。

議案第12号 国民健康保険事業特別会計予算は、保険給付費の減額などにより、対前年度2.3%減の51億5,216万5千円であります。

議案第13号 国民健康保険直営診療施設勘定特別会計予算は、診療収入の減額などにより、対前年度0.8%減の2億6,524万6千円であります。

議案第14号 後期高齢者医療特別会計予算は、広域連合納付金の増額などにより、対前年度17.9%増の5億2,717万円であります。

議案第15号 介護保険事業特別会計予算は、介護給付費の増額などにより、対前年度1.9%増の49億5,427万2千円であります。

議案第16号 訪問看護特別会計予算は、訪問看護収入の減額により、
対前年度2.1%減の3,459万8千円であります。

議案第17号 ふるさと創生人材育成資金特別会計予算は、奨学生貸付金の増額により、対前年度5.6%増の2,808万円であります。

議案第18号 と畜場特別会計予算は、前年度並みの904万9千円であります。

議案第19号 交通災害共済特別会計予算は、前年度並みの754万4千円であります。

議案第20号 水道事業会計予算は、建設改良費の減額などにより、収益的収入と資本的支出の合計額は、対前年度8.5%減の20億9,731万1千円であります。

議案第21号 下水道事業会計予算は、公共下水道事業特別会計及び農業集落排水事業特別会計の公営企業会計への移行に伴い、新たに下水道事業会計を設置するものであります。
収益的収入と資本的支出の合計額は33億4,522万1千円であります。

以上、一般会計、特別会計及び企業会計予算を合わせた予算総額は、
対前年度2.0%増の500億4,864万3千円であります。

むすびに

令和2年度の市政運営における基本姿勢及び予算編成を申し述べさせていただきました。

本年の干支「子(ね)年」が意味するところは、十二支の新たな始まりの年であるとともに子孫繁栄にも通じ、まさしく、本市の新たなスタート、そして長年取組んでいる人口対策にとっても、たいへん縁起の良い年であります。

奄美市誕生15年を迎えるにあたり、私の基本的姿勢であります“自然と文化、人と地域に学ぶ”ことをしっかりと体現し、奄美市の末永い繁栄に向けて取組んでまいる所存であります。

米国アップル社の共同創業者として、情報分野で多くの技術革新を興し、現在の私たちの暮らしに大きな影響を与えたスティーブ・ジョブズが残した言葉に、次のようなものがあります。

“未来を見て、点を結ぶことはできない。
過去を振り返って点を結ぶだけだ。
だから、今ある点は、いずれ未来で結ばれていくと信じなければならない。”

我が国を取り巻く環境、そして本市をはじめ地方が進むべき未来は、決して楽観できるほど七色に彩られたものではありません。

しかしながら、未来の人々が振り返ってみたときに、現在(あのとき)の積み重ねが未来(いま)に繋がっていると感じ、島に生きることの誇りをさらに繋げていく奄美(しま)を作り上げていかなければなりません。

そのためにも、目の前に置かれた課題に適切に対応し、先に見据える理想の奄美市、幸せの島の実現に向けて、市民の皆様と共に未来への点を一つひとつ丁寧に結んでまいりますことをお誓い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。

 

施政方針(PDFファイル)

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