本文へスキップします。

ここから本文です。

更新日:2013年3月20日

無形民俗文化財

名瀬市内の無形民俗文化財

山神祭り

旧暦1月16日に、猟をする人達や山の仕事に携わっている人達が行っている行事。
名瀬市街地の「おがみ山」、小宿集落の「ウサキ(山)」で現在も行われている。
山神は女性の神様であると言い伝えられており、女性がその祭りに参加することは禁じられている。
女性の神様(山神)を喜ばせるために、集まった男性達は裸踊りをしたり、料理を供えたりする。

名瀬市小宿集落で行われている「山神祭り」。
旧暦1月16日の早朝から午前中に山に関係した仕事をしている人達が、お酒、供え物(料理)を持参し、参拝する。

山の中腹に祀られている山神の碑。
かつては祠の中にご神体があったが、現在はなくなっている。
(名瀬市小宿・ウサキ山にある山神)

小湊・十五夜綱かつぎ

旧暦8月15日の夕方に行われる行事。
前日の夕方に左縒りの綱を綯い、子ども達がその綱を持って(担いで)集落内を回り、悪霊を追い払う。
集落の出入り口7カ所では、綱を持ったこども達は左回りにUターンし、その場所には稲ワラを十文字にして置く。
決まった道順で集落内を回ると、最後は海岸に下りて綱を丸め、火をつけて海に流す。
稲ワラが持つ霊力、更に稲ワラを束ねて左縒りにすることでその霊力を高められるという思想は、稲作文化に育まれてきた日本人古来の思想とつながってきているのかもしれない。日本各地に残る綱引き行事、特に南九州各地に数多く伝承されている綱引き行事等とも比較研究をしていく必要がある。

1.ホラ貝を先導に綱引き(かつぎ)が始まる。
集落の中心部にある「マー」と呼ぶ広場を左回りに3周して始まる。

2.集落の出入り口では、左周りで引き返す。
引き返すときには、静かに引き返さなければならない。声を出したり、騒いだりすると、追い払った悪霊が戻ってくるといわれている。

3.綱引き(かつぎ)の一行が集落の出入り口で引き返した後、稲ワラを十文字に置き、悪霊が再び集落に戻ってこないように祈る。

4.集落内を回り終えた後は、海岸に下り、綱は渦巻き状に丸められる。

5.丸められた綱に火をつけ、海に流す。

6.年長の中学生が泳いで火のついた綱を沖まで流す。沖合い20~30メートルほどのところまで誘導して流す。火をつけた綱が再び陸に戻ることはないという。

西田集落のビッコ(綱)引き

1.前日の夕方に左縒りの綱を綯う。

2.完成したビッコ(綱)。頭部はヘビの頭そっくりにつくる。

3.ビッコ(綱)を引く(曳く、担ぐ)子ども達。旧暦9月9日の午前中に行われる行事。平日の場合には、大川小学校の総合的な学習に組み込まれ、児童が参加する。

4.集落内を決まった道順で綱を引いて(曳いて、担いで)歩く。大声を出しながら走る場所、静かに声を出さない場所等が決められている。

5.集落の決まった曲がり角では綱を引き合う。勝敗は決めない。
綱を曲がり角に擦りつけ、大声を出しながら引き合う。(曲がり角に潜んでいる悪霊を追い出すためとのこと)

 

6.集落の出入り口では、綱を置き、小石を拾って集落の外に向けて大声を出しながら投げる。(悪霊を集落の外に追い払うためとのこと)

7.集落内を7周回り終わると、綱は7つに切断され、集落の出入り口や曲がり角(7カ所)に置かれる。(近年は7周せずに3周したり、1周するだけの時もある。)

8.切断され、集落の出入り口に置かれた綱。(写真は頭部の部分)

西仲勝のビッコ(綱)引き

1.旧暦8月15日の午前中、子ども達が綱を引いて(曳いて、担いで)集落内の決まった道順を回る。綱は前日の夕方作られる。

2.集落の出入り口では綱を置き、小石を拾って集落の外に大声を出しながら投げる。

3.集落内の決まった曲がり角では、綱を引き合う。勝敗は決めない。曲がり角に綱を擦りつけ、大声を出しながら引き合う。

4.:写真3.とは別の曲がり角での綱の引き合い。

5.集落を7周し終わった後に7つに切断された綱。(近年は7周せずに、3周とか1周するだけの時もある。)

6.集落の出入り口に置かれた、切断された綱。

お問い合わせ

教育委員会文化財課

894-0036 奄美市名瀬長浜町517

電話番号:0997-52-1111

ファックス:0997-53-6206

ページトップ