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更新日:2026年2月18日
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令和8年第1回奄美市議会定例会が開会されるにあたり、一般会計及び各特別会計予算案をはじめ、関連する諸議案についてご審議をお願いするに先立ち、市政運営に臨む私の所信の一端を申し述べ、市民の皆様並びに議員各位のご理解とご支援を賜りたいと存じます。
さて、私は、昨年11月の奄美市長選挙におきまして、市長として2期目の市政運営を担わせていただくこととなりました。改めて、市長としての職責の重さに身が引き締まる思いでございます。
1期目を振り返りますと、新型コロナ対応、物価高対策、労働力・担い手不足対応など、社会構造の大きな変化に直面した「激動の4年間」でございました。
アフターコロナに移行し、社会経済が徐々に活発化していくなかで、かごしま国体相撲競技会や奄美群島日本復帰70周年記念式典など全国規模の大会や行事が開催され、あらゆる世代によって大きなエネルギーが生み出されました。
その余韻はその後も続いており、様々な分野において若い世代が躍動するなど、さらなる成長や繁栄に向けた芽生えや兆しがたくさんあると感じております。
この芽生えと兆しをたしかな成長と持続的な繁栄につなげることが、2期目の私の使命であります。
本市が目指す将来像「自然・人・文化が紡ぐしあわせの島」を改めて市民の皆様と共有し、そして実感できるよう、その実現に情熱を燃やし、全力で市政運営に邁進してまいります。
3月20日に市制施行20周年を迎えます。本市は、コンパクトシティを形成してきた名瀬市街地と、地域文化と自然が色濃く残る旧三方地区や住用地区、古の歴史・文化を守り受け継ぐ笠利地区など地域ごとに様々な魅力にあふれ、この「まち・しま」の個性・多様性は、私たちの生活を豊かにしてくれます。
この各地域の特色ある魅力を最大限に活かしていくことが、次の10年に向け奄美市が「しあわせの島」を実感できる地域として成長するために肝要です。
20周年を契機として改めて市民・事業者の皆様や本市と縁のある皆様と協働して、官民一体となって市勢発展に取り組んでまいる所存です。
令和8年7月には、世界自然遺産登録から5年を迎えます。登録当時はコロナ禍の真っ只中にあり、その効果を最大限発揮することが困難な時期でございました。
新年度は登録5周年を祝うとともに、奄美の魅力をさらに内外に発信してまいります。
また、物価高の影響を受ける事業者への支援や航空路線の利用促進の観点から、市独自の観光需要喚起対策によって交流人口の拡大を図ることで地域経済の活性化を促進してまいります。
さらには、国の経済対策も活用して様々な物価高騰緊急対策事業を展開することで、市民生活の安定と経済活性化に取り組んでまいります。
子育て世代の人口を増やす観点から、新年度から国の交付金を活用し小学校の給食費を無償化するとともに、市独自施策として中学校についても給食費の無償化を実現いたします。
また、新たにすみようこども園、かさりこども園の運営を開始するなど、子育て環境の整備に積極的に取り組んでまいります。
本市を取り巻く状況は依然として厳しいものがございますが、地域の魅力や可能性は無限大であり、地方や離島の課題解決のモデルになりつつあると感じております。
自然環境・歴史・伝統文化・地場産業などに加え、「人のやさしさ、人と人とのつながり」という宝を活かして、課題解決に地域全体で取り組み、今後もさらに課題に負けない素晴らしい奄美市をつくってまいります。
続きまして、令和8年度の当初予算について申し上げます。
国は、新年度予算編成の基本方針において、「今後、安定的な物価上昇とそれを上回る持続的な賃金上昇が実現する『成長型経済』への転換を図るに当たり、将来世代への責任を果たす『責任ある積極財政』の考え方のもと、経済財政運営を行う。」こととしております。
また、地方交付税などの一般財源総額については、地方公共団体が様々な行政課題に対応し行政サービスを安定的に提供できるよう、前年度を上回る額が示されております。
予算編成に当たりましては、国の動向を踏まえ、引き続き「未来の奄美市づくり計画」や「奄美市未来づくり総合戦略2025」、私のマニフェストの推進を図り「しあわせの島」実現を見据えた予算編成を行ったところでございます。
歳入におきましては、市税は近年の税収の伸びを受け増額予算といたしております。また、普通交付税、各種交付金等におきましても、国の方針を踏まえ増額予算といたしております。
歳出におきましては、物価高を反映し、人件費、委託料、投資的経費などにおいて昨今の物価上昇や賃金上昇に着実に対応いたしました。
加えて、物価高対策・経済対策関連予算として計上した令和7年度補正予算と一体とした、切れ目のない予算として実行し、市民の暮らしを支えてまいります。
新年度に向け編成いたしました当初予算案は、
一般会計344億104万7千円
特別会計120億2145万円
企業会計59億8797万1千円となり、
本市全体の予算案は、524億1046万8千円でございます。
これより、新年度における重点施策についてご説明を申し上げます。
妊娠・出産・子育てへの切れ目のない支援の充実に向け、新年度からは、これまでの取組に加え、子どもの成長を見守り、安心して就学を迎えられるよう、新たに「5歳児健診」を導入し、専門機関と連携した支援体制を強化いたします。
また、母子保健・児童福祉の機能を連携させる「こども家庭センター」を新たに設置し、切れ目ない支援体制を整備してまいります。
併せて、児童育成支援拠点事業を導入し、養育環境に課題を抱える子どもの居場所づくりを支援してまいります。
人生100年時代における健康づくりの観点から、受診率が伸び悩む大腸がん検診については、令和8年度から3年間を強化期間とし、検診費用の無料化などにより受診率向上に努めてまいります。
昨年12月、旧名瀬測候所街区における幼保連携型認定こども園の新設を公表いたしました。
新年度は、「名瀬地区幼児教育・保育持続化プラン検討委員会」を設置し、名瀬地区全体の幼児教育・保育の将来像を示してまいります。
新年度から「こども誰でも通園制度」がスタートいたします。保育・教育施設との連携により、円滑な制度運用の開始に努めてまいります。
また、これまでも官民一体となって取組を推進している保育環境の充実につきましては、新たに「保育事業者支援コンサルタント業務」を導入し、保育施設における働きやすさと働きがいを高める支援を強化いたします。
新年度に開園する住用・笠利の両こども園につきましては、安定した運営に努めるとともに、充実した幼児教育と保育が提供できるよう取り組んでまいります。
官民連携による子ども・子育て支援の強化につきましては、新たにSNSを活用した戦略的な情報発信を展開するとともに、子ども・子育てに関する多様な取組の活性化や政策研究などにおいて、民間の力がさらに発揮されるよう支援してまいります。
また、ファミリー・サポート・センター事業などの子育て支援サービスにつきましては、新たに利用手続に関するデジタル活用を進め、子育て世帯の利便性の向上を図ってまいります。
市民の健康づくりにつきましては、「D-1(どぅくさが一番)プロジェクト」を拡充し、市民の皆様の運動の習慣化を促進するため、市内健康関連施設の一元的な情報発信を行ってまいります。
また、将来も健康に過ごすためには、若い頃からの食習慣が重要であることから、新たに、進学・就職する高校生に向けて、バランスの良い食生活の普及啓発に取り組んでまいります。
併せて、予防接種事業におきましては、新たに定期接種に追加されるRSウイルスワクチンについて、対象となる妊婦の皆様への周知や、実施する医療機関との情報共有などに努めてまいります。
障害福祉につきましては、「第8期チャレンジド・プラン」を策定し、地域の障害者福祉関係機関と連携しながら、障害のある方もない方も、全ての方が安心して暮らせる地域づくりに向けた取組を推進してまいります。
また、引き続き医療的ケアを必要とする幼児・児童に対し支援を行い、誰もが安心して保育・教育を利用できる環境づくりに努めてまいります。
高齢者福祉につきましては、令和9年度から始まる「第10期奄美市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」を策定し、誰もが住み慣れた地域で自分らしく暮らせるよう、地域包括ケアの更なる推進に取り組んでまいります。
また、聴こえづらい方にも配慮し、健康教室での講話や窓口での相談対応にコミュニケーション支援機器を導入いたします。
国民健康保険事業につきましては、国保税率を見直すとともに、国保税収納率及び特定健診受診率の向上に努め、引き続き安定した運営に向けて取り組んでまいります。
生活保護世帯及び永住帰国の中国残留邦人の方々に対しては、引き続き安心して暮らせるよう適切な支援を行ってまいります。
自殺対策につきましては、ゲートキーパーなどの人材育成を充実し、その役割についても広く周知していくとともに、関係部署・機関と連携しながら自殺未遂者の支援にも取り組んでまいります。
市民から多くの相談が寄せられている「つながる相談室」につきましては、新たに若年層を対象とした「消費者教育推進事業」に取り組んでまいります。
地域の防犯対策の強化につきましては、引き続き関係機関との連携強化を図るとともに、犯罪被害者支援条例の制定に向け取り組んでまいります。
災害対応やあらゆる有事に備えた体制の強化を図るため、新たに防災や危機管理に関する経験や知識を有する「地域防災マネージャー」の任用に向け取り組んでまいります。
また、防災行政無線の安定的な運用態勢の構築に向けて、更新事業を推進するほか、新たに衛星を活用した情報通信機器を導入し、災害時などにおける通信体制の強化を図ってまいります。
併せて、台風などの荒天時における食料品の不足に対応するため、引き続き「食料品ストック機能強化支援事業」を実施いたします。
上下水道事業につきましては、市民生活を支える重要なライフラインとして、将来にわたりその機能を確実に維持していくため、経営基盤の確立及び強化を図り、中長期的な視点を踏まえた安定的な事業運営に努めてまいります。
また、新たに衛星を活用した漏水調査を導入するなど、老朽化施設の計画的な更新や耐震化を推進し、安全で安心な上下水道インフラの維持・充実に取り組んでまいります。
道路整備につきましては、県と連携し、国道58号おがみ山バイパス整備を促進するとともに、三儀山線、赤木名・笠利線などの市道改良事業や、橋梁・トンネルの点検及び補修を進めてまいります。
河川整備につきましては、真名津川河川改修事業や河道掘削を推進してまいります。
港湾整備につきましては、山間港山間地区の老朽化対策を行ってまいります。
都市公園におきましては、トイレ更新事業により、誰もが安全安心で快適に利用できる公園づくりを進めるとともに、計画的に遊具などを更新してまいります。
また、新たにおがみ山公園に展望台を整備し、名瀬地区のシンボルであるおがみ山公園の更なる活用を促進してまいります。
生活空間の向上と賑わいのある中心市街地の形成に向けたまちづくりにつきましては、「末広・港土地区画整理事業」を推進するとともに、「平田土地区画整理事業」の事業完了に向けて取り組んでまいります。
「子育て・保健・福祉複合施設」の整備につきましては、着実な事業推進に向けて、都市再生整備計画の策定などに取り組んでまいります。
住宅政策につきましては、佐大熊特定住宅に「用途廃止市営住宅移転支援事業」を導入するほか、新たに、PPP方式による赤木名地区市営住宅の集約建替えに着手し、入居者の安全・安心を確保してまいります。
また、地域の住宅不足を解消するため、民間提案による未利用市有地の活用を図ります。
併せて、居住支援協議会において、住宅確保要配慮者の居住の安定に資する、居住サポート住宅などを確保してまいります。
空き家対策につきましては、引き続き3地区に地域おこし協力隊を配置し、市内の空き家の状況や所有者の意向などを調査するとともに、不動産市場への流通促進や、適正管理に向けて取り組んでまいります。
本市においては、山裾に隣接した住宅地が数多く存在することから、個人所有林などにある危険木の伐採、処分にかかる費用を一部助成してまいります。
また、林業関係者と連携を図りながら、本事業の周知・広報に努めてまいります。
環境行政につきましては、持続可能な「循環型社会」の形成を図るために、新たなリサイクルステーションを設置し、一般家庭から排出される古紙や段ボールなどの回収を行い、リサイクル資源活用を促進してまいります。
航路・航空路線の維持・活性化につきましては、航路・航空路運賃軽減事業において、新年度から沖縄路線の割引対象が準住民まで拡充されることから、引き続き沖縄との連携・交流を活発にしてまいります。
また、新年度からは、航空路線全体の維持・活性化に向けた取組の一つとして、航空会社(PeachAviation株式会社)への職員派遣を行い、現場の知見を踏まえながら、利用動向の把握や需要喚起に向けた情報発信等を推進するなど、引き続き関係機関と連携して路線の安定的な運航につなげてまいります。
地域公共交通につきましては、持続可能な交通体系の構築に向けて策定した「奄美市地域公共交通計画」に基づき、コミュニティバスや公共ライドシェア(自家用有償旅客運送)の運行などに取り組んでまいります。
第2点目は、「成長の源泉となる元気な経済活動」の実現についてでございます。
健康体験交流施設につきましては、民間の活力を生かすPPP手法を導入し、持続可能な観光拠点としての魅力を高めるため、施設リニューアルに向けた取組を推進してまいります。
また、新たに「観光需要喚起特別対策支援事業」を実施し、宿泊費の割引により利用者の負担を軽減し、閑散期の需要を促進することで、地域経済の安定化を図ってまいります。
物価高対策につきましては、市民生活への支援と地域経済の活性化対策として、プレミアム商品券を発行いたします。
また、運送事業者を対象に、経営負担の軽減と安全・安心な運行の確保・維持に向けた支援を実施してまいります。
課題となっている働き手不足の解消につきましては、人材不足が顕著な事業所に就職した方を支援する「人材確保・就職支援事業」を行ってまいります。
また、引き続き、国の地域雇用活性化推進事業及び特定地域づくり事業を実施し、本市における雇用機会・就業機会の創出を図ってまいります。
併せて、新たに、市内事業者の後継者不足に関する課題や現状を把握するため、「事業承継実態調査」を実施してまいります。
加えて、WorkStyleLabを拠点に、「フリーランス支援事業」や「創業支援事業」を行うことにより、フリーランス及び起業を目指す方の人材育成やコミュニティ形成を支援し、多様な働き方の推進や奄美らしい働き方の創出に取り組んでまいります。
さらに、引き続き企業立地支援制度を活用し、産業の振興と雇用の創出を図ってまいります。
農業や水産業の担い手確保・育成につきましては、新規就農者に対する「経営開始資金」による支援や、新規漁業就業者などに対する「漁業担い手育成支援事業」を実施してまいります。
観光の振興につきましては、「観光に関する産官民調整会議」などの議論を踏まえ、行政、関係団体、事業者などが連携して、持続可能な選ばれる観光地づくりを推進してまいります。
また、DMO(一般社団法人あまみ大島観光物産連盟)への支援を強化し、観光客の満足度向上や一人あたりの観光消費額などの増加に取り組んでまいります。
併せて、第2次奄美大島中長期観光戦略の進捗・成果を踏まえ、奄美大島5市町村及び関係団体と連携して、第3次観光戦略の策定に向け取り組んでまいります。
加えて、土盛海岸の周辺環境整備やマングローブパークの施設リニューアルを実施してまいります。
地域におけるデジタル技術の活用につきましては、令和7年度に策定した「奄美市DX推進計画」で掲げる取組目標を着実に推進し、生成AIをはじめとする最新技術への対応を強化しながら、地域課題の解決と利便性の向上を図ってまいります。
また、市内事業者の業務効率化や人材確保につながるよう、関係団体や専門人材と連携し、デジタル活用の支援を継続してまいります。
併せて、市民の皆様にデジタル技術をより身近に感じていただけるよう、スマートフォンの安全な利用について周知を図りながら、地域全体のデジタル化を後押ししてまいります。
加えて、議会においては、新たにペーパーレス会議システムを導入し、議員の皆様とともに、議会のデジタル化に取り組んでまいります。
農林水産業の振興につきましては、令和7年度に策定した「食と農の総合戦略」を踏まえ、民間と連携して、地場産農林水産物の消費拡大や食育・食文化の継承など、地域資源を活かした取組を展開してまいります。
さとうきびの振興につきましては、「第3期さとうきび増産計画」に基づき生産量の確保に向けて引き続き、生産者などを支援してまいります。
また、受託組織(農事組合法人奄美市さとうきび受託組合)のオペレーターや新規担い手不足の解消に向け取り組んでまいります。
果樹の振興につきましては、「農業創出緊急支援事業」を活用し、新たに果樹農家に対して営農用ハウス整備を支援してまいります。
また、タンカンのブランド化につきましては、引き続き「あまみフルーツアイランド確立事業」に取り組み、農家、JA、奄美大島5市町村が連携してブランド産地の確立を促進してまいります。
畜産の振興につきましては、優秀な繁殖雌牛の導入及び育成を促し、高品質な子牛の生産を支援してまいります。
また、新たに「資源リサイクル畜産環境整備事業」を活用し、農家の堆肥化処理施設の整備支援を行い、資源循環型農業を促進してまいります。
古見方地区における大川ダムからの灌漑(かんがい)設備につきましては、老朽化に対応するため、整備計画に基づき、事業を推進してまいります。
林業の振興につきましては、林業関係者と一体となって、森林環境譲与税を活用した森林環境の保全と地場産材の利用促進・啓発に取り組んでまいります。
水産業の振興につきましては、「漁業経営安定化支援事業」を活用し、漁業経営の安定化を促進するとともに、引き続き「奄美漁協荷捌き施設機能移転事業」を支援してまいります。
また、「奄美群島農林水産物等輸送コスト支援事業」を活用し、農林水産物などの生産及び出荷に係る輸送コストを補助することで、流通条件における不利性の改善を図り、生産振興を促進してまいります。
地場産業の振興につきましては、一般社団法人奄美群島観光物産協会などの関係機関との連携を図るとともに、ふるさと納税の返礼品開発とあわせ、特産品の充実を図ってまいります。
また、トップセールスによる特産品の情報発信と、全国の郷友会や奄美ふるさと100人応援団の皆様との連携を強化するとともに、奄美黒糖焼酎など特産品の国内外への販路拡大に取り組んでまいります。
併せて、友好都市である豊中市、芝山町、協定締結から20周年を迎える西宮市や、画家・田中一村を契機として協定を締結した栃木市におきまして、人的・文化的交流の深化を図り、関係人口の拡大に取り組んでまいります。
加えて、本場奄美大島紬については、令和8年度で最終年度を迎える「第2期本場奄美大島紬産地再生計画」の成果検証及び令和9年度以降の紬振興のあり方を検討するとともに、引き続き「紬の日」などを通した紬着用機会の創出及び後継者育成や技術伝承を支援してまいります。
本市における特徴的な文化・伝統は集落・地域の中にこそ受け継がれております。
本市未来計画にも位置づけた「なつかしい未来都市」という将来像には心の琴線に触れる愛おしい感情も含む「なつかしゃ」の感覚も込めており、集落・地域の維持・活性化に取り組むことが次世代に引き継ぐべき大切な文化や伝統を残していくことに繋がるものと存じます。
そのため子どもから大人まで全世代でよりしまを知る活動を活発にするとともに、世界自然遺産登録地としてふさわしいまちとなるよう市民全員参加で「しまさばくり」を進める環境づくりに努めてまいります。
また、「奄美市教育大綱」に基づき、時代の変化にしなやかに対応できる「心の教育」と、生涯学習の充実による「学びの循環」を通して、「しあわせの島」の実現に向けた人づくりを推進してまいります。
併せて、住用地区においては、「住用町内学校の在り方検討委員会」からの答申を受け、住用町内小学校及び中学校の統合を円滑に推進するため、「住用地区学校統合準備委員会」を設置いたします。
地域に根ざしたふるさと教育の推進につきましては、「あまみっ子ふるさと学習」事業を展開するとともに、地域の皆様と連携した学校行事や郷土教育の充実を通して、子どもたちの豊かな心や郷土を愛する心の育成を図ってまいります。
学力向上につきましては、「学力向上を目指す授業改善4つの方策」による授業実践、AIドリルやクラウド型授業支援アプリなどの活用、外国語学習におけるALTの積極的な活用などに取り組んでまいります。
また、教育のデジタル化を積極的に進めるなど、引き続き県が推進する「学習者主体の授業」による学びの質の向上に努めてまいります。
教職員による学校のICT活用の促進につきましては、ICT支援事業を導入し、教職員の資質向上・業務改善に努めてまいります。
幼稚園につきましては、新たに幼稚園業務支援システムを導入し、保護者との円滑な連絡体制の確保と幼稚園教諭の業務効率化を図ってまいります。
一人ひとりの心に寄り添った生徒指導・支援につきましては、学校を子どもたちにとって安全・安心な居場所とするため、学習指導と生徒指導の一体化に取り組み、「魅力ある学校づくり」を推進してまいります。
また、引き続き、「あまみ不登校対策プロジェクト」に取り組み、新たに朝日中学校に「SSR(スペシャルサポートルーム)」を設置し、組織的・継続的な支援に努めてまいります。
学校給食につきましては、小学校給食費を無償化するとともに、中学校給食費についても、本市独自の取組として無償化を実施いたします。
自然・歴史・文化などの郷土学の推進につきましては、引き続き貴重な資料の保存と活用に取り組んでまいります。
また、「宇宿貝塚」の再評価を行うとともに、史跡の保存と活用を図ることを目的に、「史跡宇宿貝塚整備基本計画」を策定いたします。
市民スポーツの振興につきましては、一部のスポーツ施設で空調工事に着手するなど必要な改修を進めるとともに、スポーツイベントなどを通して、子どもたちがトップアスリートとふれあうことができる機会を設けてまいります。
また、子どもたちのスポーツ・文化活動支援のため、九州・全国大会などへの出場補助制度を拡充してまいります。
併せて、「eスポーツ」の振興につきましては、地元関係団体と連携を図りながら、世代間交流や地域振興への活用について、幅広く普及啓発を図ってまいります。
奨学金制度につきましては、現行の奄美市奨学生制度の安定的な運営の継続と、企業代理返還制度の周知に積極的に取り組むとともに、奨学金制度の拡充や新たな支援制度の創設についても検討してまいります。
世界自然遺産に登録された貴重な自然環境を保全するため、引き続き希少種の保護や外来種対策などを推進するとともに、5周年を契機に世界自然遺産・奄美について改めて考えていただく機会を創出するなど、周知・広報を図ってまいります。
希少種の保護につきましては、これまでの取組に加え、ロードキル多発地点において、ドライバーに減速を促す実証事業を実施するなど、有効なロードキル対策の可能性について検証してまいります。
また、環境保全や観光振興に活用するため、引き続き新たな財源の導入に向けて取り組んでまいります。
併せて、遺産価値を将来にわたって継承していくため、奄美大島の中学生を対象とした「奄美大島子ども世界自然遺産講座」や、将来を担う高校生世代が環境学習を通して交流拡大を図る「奄美・沖縄世界自然遺産地域交流事業」を奄美大島5市町村で実施いたします。
加えて、新たに小学校高学年を対象とした「子ども世界自然遺産実感実証事業」を実施し、より多くの子どもが島の自然を学び、世界自然遺産を実感する機会の創出に努めてまいります。
脱炭素の取組につきましては、「奄美市地球温暖化防止活動実行計画」に基づき、再生可能エネルギーの導入や「省エネ家電買換え支援事業」など、官民一体となって推進してまいります。
未来の担い手である若い世代を中心として、市民一人ひとりが「しあわせの島」について考え、実践する契機となるよう効果的な実施方法について検討してまいります。
「みんなのしまさばくり応援事業」につきましては、新たに、市民が「しあわせの島」を実感できる新規イベントなどに対して支援を行ってまいります。
また、新たに「高校探求力向上プロジェクト」を実施し、高校生と民間企業の共創による新商品の開発に向けた取組を推進してまいります。
併せて、地域課題の解決や地域福祉の推進のため、奄美地区での「地域運営組織」の形成に向けて、取り組んでまいります。
移住・定住の促進につきましては、新たに二地域居住の推進を図るため「特定居住促進計画」の策定に取り組んでまいります。
また、名瀬・住用・笠利地区の中で最も人口減少が進んでいる住用地区において、子育て世帯の定住を促進するため、住用地区の子育て世帯に対し、「おむつ代助成事業」「保育料助成事業」を実施いたします。
公共施設のマネジメント推進につきましては、「公共施設総合管理計画」に基づき、公共施設包括管理業務、民間提案制度など民間活力を積極的に活用し、施設運営の最適化・コスト削減・高効率化・集約化に取り組んでまいります。
また、持続可能な公共施設の維持管理に向けて、受益者負担の原則による施設使用料の見直しに取り組んでまいります。
「共同キャンパス」の推進につきましては、大学などと奄美大島関係自治体との連携により、推進協議会やプラットフォームの設置に向けて取り組んでまいります。
景観に関する取組につきましては、令和5年度から運用している本市の景観計画について、評価・検証を行い、現計画の改定の必要性について検討してまいります。
奄美看護福祉専門学校や奄美情報処理専門学校への支援につきましては、補助を継続することにより、引き続き学生の確保や地域の担い手不足解消に向けた支援を強化してまいります。
地域間交流の推進につきましては、「友好都市交流促進事業」を継続するとともに、引き続き、姉妹都市であるナカドゥチェス市や令和8年2月7日に「教育・経済交流に関する協定」を締結したみなかみ町との交流についても実施してまいります。
行政の効率化及び市民の利便性向上につきましては、生成AIなど、効率化に繋がるデジタル技術の利活用を推進してまいります。
また、新たに証明書発行端末を庁舎内に設置するとともに、7月からの1年間コンビニなどにおける証明書発行手数料を200円から10円にすることにより、証明書のコンビニ交付利用を促進してまいります。
ふるさと納税につきましては、業務を商工観光情報部に移管し、観光・物産分野と連動した返礼品の開発や地場産業の活性化に取り組んでまいります。
また、シティプロモーションを含むPR活動の強化を図るとともに、ふるさと納税型クラウドファンディングを活用して本市の取組や地域課題を発信し、共感による応援の輪を広げ寄附金額の増加に努めてまいります。
併せて、企業版ふるさと納税につきましては、民間企業に対し、本市の進めるプロジェクトの趣旨や効果を丁寧に発信することで、協力を呼び掛けてまいります。
行政情報につきましては、本市が取り組むさまざまな施策を広報紙や公式ホームページで着実にお知らせするとともに、各種SNSの特性に合わせた広報を行うことにより、情報発信力の強化に努めます。
広域行政の推進につきましては、「沖縄との連携」や、「移住の促進」などを盛り込んだ、「奄美群島成長戦略ビジョン2033」の実現に向けて、引き続き奄美群島広域事務組合及び12市町村が一体となって取り組んでまいります。
本市の若手職員を中心として令和7年度に設置した「しあわせの島みんなで実現するぞ!プロジェクトチーム」において、「しあわせの島」を実現するため、具体的な政策の調査研究活動を推進してまいります。
また、新年度から本市職員が地域社会での活動を積極的に行えるよう、兼業に関する制度を拡充することで、人材を確保し、市民との協働によるまちづくりを推進します。
新年度の市政運営における基本姿勢及び予算編成を申し述べさせていただきました。
人口減少、物価高、社会構造の変化など、本市を取り巻く環境は日々変化しておりますが、どのような時代にあっても、未来を切り拓く原動力は「人」であり、そして課題に真正面から向き合う情熱であると、私は確信しております。
経営の神様・松下幸之助は、「やり方は無限にある」と説いています。成功への道は一つではなく、あきらめずに考え続け、工夫を重ねることで、新たな可能性は必ず見出せるという教えでございます。
私たちは、従来の発想や前例にとらわれることなく、市民の声に真摯に耳を傾け、「しあわせの島」実現に向けて最善の道を粘り強く追い求めてまいります。
そして、施策の効果が市民生活や事業者の経済活動に行き渡り、多くの方々に実感していただけるように、周知・広報を徹底し、説明責任をしっかりと果たして、丁寧に展開してまいります。
今年は60年に一度の「丙午」、情熱的で躍動的な一年になると言われています。
私自身2期目という新たなスタートに立ち、心新たに「しあわせの島」実現に向けて、情熱を燃やしております。
市民一人ひとりのしあわせや市民みんなにとってのしあわせを実現し、次の世代へ誇れる奄美市を引き継ぐため、私は先頭に立ち、職員とともに、そして市民の皆様と力を合わせて、情熱をもって全身全霊で取り組んでまいる所存です。
合併から20年、奄美群島日本復帰から70年余り。いかなる苦難も乗り越えてきた先人たちの姿に思いを致し、その「スットゴレ(負けるものか)精神」を現代に受け継いで、課題や困難をも成長の糧として発展・繁栄するたくましい地域を目指して、私自身これからも努力を続けてまいりますことをお誓い申し上げ、私の施政方針といたします。
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